2023.12.04
出産後の恥骨の痛みと足元のふらふら
-
category：
- 産後の実例報告
-
class：
- 恥骨の痛み
執筆：中村優斗 ドクターオブカイロプラクティック 作業療法士
産後のからだのホームページへのご訪問ありがとうございます。
このページでは産後の実例を紹介致します。
今回は「出産後の恥骨の痛み」です。
産後にとても多い症例です。
同じような症状でお困りの方は、是非ご参考になさって下さい。
出産後の恥骨の痛み・腰痛・足のフラフラ
初回の産後の状態
30代女性
主訴：産後の腰痛・恥骨の痛み・及び歩行時のふらふら感により来院。
痛みは強く、歩くたびに腰の痛みや恥骨の痛みがズキズキとでる。
第2子を2か月前に出産して以来、症状がある。
第１子の際は症状は出なかった。
骨盤ベルトを巻くのも腰や恥骨にあたって痛い。
まともに歩くことが非常に困難な状態。
産後の身体の分析
骨盤周りの靭帯の緩さ及び筋力低下。
特に左の恥骨の靭帯と左右の内転筋の弱化・骨盤底筋の弱化。
他、腹筋や腰の筋肉、おしりの筋肉、ふとももの筋肉に弱化がみられた。
股関節や膝の関節にも可動制限があり、腰から下のバランスがかなり取れていない状態。
恥骨の可動制限に伴う骨盤底筋の弱化が今回の原因だと考える。
産後の施術
恥骨周りの関節・筋肉に対し集中的に施術を行い、他の部位の施術もバランスをとるようにしっかりと行った。
1回目施術後は大分、歩けるようになったが、まだ恥骨に痛みがあり辛い。
今回はバランスの悪さが相当みられるので、10回位を目安にしっかりと全体的なバランスをとっていくということをお伝えした。
4回目の施術から内転筋以外の筋のバランスは良好になる。
恥骨の痛みは1回目のときより多少ましだがまだ痛い。
6回目に恥骨の痛みがなく、スムーズに歩けるようになったと報告して頂く。
ただ検査で恥骨、及び他の骨盤、筋肉の問題がみられ継続的に施術を行う。
8回目、歩いていてもほぼいたくなく、少し腰が重くなるぐらい。
大分良いとのこと。検査では右の恥骨に多少の検査時痛みがみられたが、大分良い状態。
施術後も安定してきた。
施術期間を２～３週間に延ばして様子をみていくことにした。
施術者からのコメント
今回のケースでは、出産時にかなり負担がかかったご様子で、骨盤、周りの筋肉に顕著なアンバランスが見られました。
特に問題なのが「恥骨」の可動です。
恥骨の動きの低下により内転筋や骨盤底筋にも弱化がみられ、腰痛や足元のフラフラといった症状に繋がっていました。
恥骨は産後の施術でも一番重要な部位だと考えます。恥骨の動きや位置の正常化をすることで、様々な症状の改善に繋がります。
今回は、辛抱強く通っていただいて、改善をされました。
本当に安心いたしました。
状態の改善には、症状の度合いによって改善期間の違いがあります。
なるべく早く良い状態になるように努めてまいります。
皆様のご相談お待ちしております。
千葉県松戸市の産後ケア専門のカイロプラクティック 産後のからだ
